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アニメ

今年確実に一番注目されていた中国アニメ映画「姜子牙」がコロナの影響で春節期上映を断念し、ようやく国慶節休み期間(10月1日)より中国全土で上映されました。

去年50億元(約770億円)の興行収入を叩き出したアニメ映画「ナタ」と同じく映画会社エンライトの「封神」シリーズの第二作としてのイメージが強かった事から市場の期待度も高く、初日から全国の配給比率は4日連続で30%以上をキープ、国慶節期間のライバルは中国有名監督や俳優が名を連ねる実写映画「我和我的家乡」と出だしは配給率・興行収入で接戦の戦いでした。

データ:猫眼专业版APP

ただ、10月14日現在の上映2週間後の興行収入は約14.7億元(約220億円)と猫眼の上映前の予想興行収入の約20億元を大きく下回っており、現在の配給比率も大きく下がってきています。その直接的な理由としては、口コミ結果がかなり両極端に分かれている傾向が有り、それにより客足が遠のいた事が影響しているでしょう。

「豆瓣电影」での「姜子牙」の映画評価

「豆瓣电影」という中国では作品評論で比較的信憑性の有るサイトでの評価は現在7.0点(満点10点)と10月14日付けの映画「ナタ」の評価8.4点と比較しても低めな評価となっています。

視聴者やメディアのコメントの傾向としては「ストーリーに難あり」といった形で結論付けている事が多く、この現象を私なりに考えてみました。

ターゲット設定と宣伝の不一致

去年の大ヒット作、映画「ナタ」は饺子監督率いる「可可豆动画」がメイン制作会社です。そして今回の「姜子牙」は程腾、李炜監督率いる「中传合道」がメインの制作会社。どれもエンライトの資本は三割程入っている制作会社となり、エンライトの重要アニメ映画プロジェクトとなっています。

そしてどれも中国神話や歴史がストーリーやキャラクターの元となっている事から、エンライトの「封神シリーズ三部曲」、「封神大宇宙」などシリーズ化なのか?的な宣伝がされており、「姜子牙」は「ナタ」に続く封神第二作として広く認知されていた傾向が有ります。

ただ、根本的に違っていたのが、「ナタ」のターゲットは”合家欢”(子供から大人まで、老若男女問わず家族で見に行ける)なのに対して、「姜子牙」はより大人向け作品です。というか社会人数年目以上…?とまで思えてしまう傾向が有り、ガハハと笑って泣いて「あ〜面白かった!」で映画館を去れるような作品では無いため、「ナタ」とはかなりテイストが違う作品となっています

制作会社も監督も違い、主人公「姜子牙」は歴史上の人物でおじさんキャラといった所も含めテイストが違うのは当たり前なのですが、宣伝・配給は勿論両制作会社の大株主のエンライトなので、出資した制作会社の「ナタ」が絶好調だったのだから、「姜子牙」の宣伝もそれに合わせてくるのは、まぁ理解出来る行動でしょう。

そういった宣伝効果もあり、私が上映初日に映画館に見に行った時は、隣の席はお母さんが多分小学校にも上がっていない程の男の子を連れて見にきていました。(同僚は前席に小学生が4人程座っていたと言ってました。)

ただ、四不像以外子供の気を引ける要素が有るかというと…多分微妙だろうなぁと思えます。

というのも、物語自体の深みが「ナタ」より数レベル深い為、より哲学的な方向へ足を踏み込んだ感じがするので、全篇を通して笑いのポイントは本当に少ないです。そして、「ナタ」に比べメッセージの表現方法も、ストレートな表現も有ったものの、多くはより視聴者の受け取り方に委ねられている感じがします。

※「ナタ」のメッセージ性については、以前のスポーツ ベッド アイオーカジノ ベガウォレットでも語っています:

【内容面】映画『Ne Zha』(哪吒;ナタ)の内容を分析、中国でマスを攻める方法を考える。

「ナタ」を見るノリで映画館へ入ってきた人たちからすると、なんだか重いしよくわからない…と思え失望するのも理解が出来ます。

感覚としては、やはり初期の口コミの二極化で平均点が引き下げられた為、その後の興行収入の伸び率の鈍化につながった感が有り、よりライトな普段アニメを見ない大人層を引き込むのには影響が有ったでしょう。

大人向けアニメ映画の興行収入のテッペンが見えた「姜子牙」

「ナタ」はいわば中国アニメ映画の奇跡といえる立ち位置でしょう。興行収入が中国映画歴代2位なのですから、容易く達成出来る成績では有りません。加え、やはり「中国制作アニメ映画がここまでのクオリティに…!」といった、一種の国産産業の応援的な心境で見に行く人も多かったでしょう。

そんな「ナタ」の宣伝にあやかりながら「姜子牙」の注目度は上映前には既に最骨頂、上映前日までの売り券の売り上げが1億元(約15億円)を突破した初めての中国アニメ映画なので、その注目度は前代未聞という事です。

「ナタ」が老若男女問わずマス向けに現在の中国アニメ映画の市場規模のテッペンを引き上げたのなら、今回の「姜子牙」はそのメッセージ性やストーリーから、大人向けアニメ映画の興行収入のテッペンを示す作品なのかなと個人的には思っています。(恐らく最終的な興行収入は15億元+)

現在の歴代アニメ映画の中国大陸興行収入は2位が「ズートピア」の15.3億元、3位が「リメンバー・ミー」の12.1億元、4位が「怪盗グルーのミニオン大脱走」の10.3億元。

「大人向けアニメ映画」として深さを追求する映画は、マス市場ウケするか?と言われればしないでしょう。ですが、その分野がこれまでほぼ空白であった為、そのジャンルを切り開く事に果敢に挑戦した作品だと私は思います。(もっと果敢だったのが2019年上映した「白蛇:缘起」のラブストーリー作品だとは思ってますが)

製作&制作側も、この判断は現状の既存の市場分析とにらめっこしていたら、そこまで簡単に下せる判断では無かったでしょう。

作中で特に見ていてびっくりしたメッセージ性が、「既存権力への反抗」です。正直、「え、大丈夫??」とハラハラドキドキしました。いろんな意味で。

この「権力」がなんなのかは、恐らく視聴者の直感に委ねられる事が多いでしょうが、これは怖いもの知らずで自信に満ち溢れた、社会の洗礼を受けていない若者には感じられない感覚ではないか…と見ている時に思いましたね(笑)。「姜子牙」という落ち着いたおっちゃんキャラが反映しているのは、現在の社会人へのメッセージだと思えてなりません。

中国大人向けアニメ映画市場、現在既に起動しているプロジェクトは幾つも耳にしているので、これからが正念場でしょう。

今日はここまで、ではまた〜

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